初スカート1
ニューハーフ&女装子体験談
男の子なのに、幼い頃から、色白ですごく女の子っぽかった僕…。
髪の毛も長く伸ばしていたので、よく女の子に間違えられました。おまけ
に、僕の名前も、男の子でも女の子でも通じる名前…。
お家でも、パパやママから、「もしも、女の子の洋服を着たら、本物の女
の子だね」って、よく言われていました。でも、全然嫌な気持ちはしなかっ
た僕でした。
あれは、忘れもしない、小学3年生のゴールデンウィークのこと、家族3
人でドライブに行くことになりました。
ドライブに行く準備をしたあと、僕は、どんな洋服を着ようか迷っていま
した。その時ママが、「スカートはいてみる?」って僕にいいました。
僕は少しびっくりしましたが、思わず「うん」って返事をしていました。
「この間、お下がりをいただいた時に、間違えたんだと思うんだけど、女の
子用の洋服を入れた箱が1箱あったのよ」って言いながらママは、ダンボー
ル箱を持ってきて、中からかわいいスカートを出しました。
「下着も女の子用にしましょうね」ってママが言った時、僕は何だかどきど
きして、顔が赤くなるのが分かりました。
その時着た洋服は、今でもよく覚えています。
白い半袖のブラウスに、同じ白のレースのカーディガン、サスペンダーが
ついた空色のチェックのプリーツスカートに白いハイソックス…。
ママに手伝ってもらって、その洋服を着ました。さっきからずっとどきど
きしていましたが、洋服を少しずつ着ていくと、もっともっとどきどきして
きました。
初めてはいたスカートは、何だかスースーして頼りない感じだったけど、
涼しい風が入ってきて、すごくいい気持ちでした。「かわいい」ってママに
言われて、すごく嬉しかったです。そのあとママは、僕の髪の毛をとかして
くれて、ツインテールに結んでくれました。姿見の中に、1人の女の子が写
っていました。まだ、どきどきは続いていて、嬉しいような恥ずかしいよう
な、変な気持ちでした。
ママと一緒に、パパの前に行きました。パパは何て言ってくれるか、すご
くどきどきしていましたが、パパも「すごくかわいいよ」ってほめてくれま
した。「僕、かわいい?」って聞くと、「今から女の子なのに、僕なんて言
うの、おかしいわよ」って、ママから笑われてしまいました。「でも、娘が
できたみたいで嬉しいよ」と、パパに言われて、僕は、嬉しさのあまり、思
わず、パパに抱きついてしまいました。
車に乗るために、外に出ました。「近所の人に見られたらどうしよう」っ
て思いましたが、近所の家はお出かけしていたみたいで留守でした。でも、
見られたら困ると思って、急いで後ろの座席に乗り込みました。
車が家から遠ざかると、僕のどきどきも、だんだんおさまってきました。
高速道路に入りました。ゴールデンウィーク中といっても、朝、わりと早
い時間だったので、車はそんなに混んでなかったです。
1時間くらい走って、あるパーキングに止まって、そこで休憩しました。
パーキングには、家族連れもいて、女の子も何人か見ましたが、スカートを
はいてる子はいませんでいた。(本物の女の子がスカートをはいていないの
に、男の子の僕がスカートはいてる…)って心の中で思って、何とも言えな
い気持ちになりました。トイレは洋式トイレに座ってしました。でも、スカ
ートだったので、おしっこがかからないように注意しました。
パーキングには、滑り台と鉄棒と砂場だけの小さな公園があって、僕はそ
こまで小走りで走って行きました。そして、鉄棒につかまって逆上がりをし
ましたが、そしたら、僕の目の前に、ばさっと洋服が垂れ下がってきまし
た。「あ、今日はスカートはいてたんだ」って、その時やっと気がつきまし
た。
「今日はスカートなのよ」「パンツ丸見えだぞ」って、近くで見ていたママ
とパパが、そう言いながら笑っていました。その時はすごく恥ずかしかった
けど、遊んでいるうちに、スカートのこともパンツのことも、全然気になら
なくなりました。
滑り台をしようとした時、「お尻をつけるとスカートやパンツが汚れるか
ら、お尻をつけないで滑りなさい」ってママから言われたので、その通りに
しました。
滑り台や鉄棒で繰り返しいっぱい遊んだあと、砂場でお山を作りました。
足を開いてしゃがみました。(パンツが見えちゃうけど、別にいいよね)っ
て、心の中でいいました。お山を作りながら、時々自分のスカートの中を覗
きこんで、真っ白い女の子パンツを見ながら、どきどきしていた僕でした
砂場で遊んでいたらパパとママから、「そろそろ行くから、手を洗ってき
なさい。ここで待ってるから…」って言われました。僕は、トイレの近くの洗
面所まで行き、手を洗いました。
手を洗いながら前の鏡を見ると、かわいい女の子が写っていて、「これが僕
なの?」ってちょっとびっくりしました。誰かに見られているようで、すご
く恥ずかしかったです。僕は、早く手洗いを済ませて、パパやママのところ
に戻ろうと思いました。
手をよく洗ったあと、洗面所を出たところでハンカチで手を拭いている
と、知らないおじさんに話しかけられました。「お嬢ちゃん、何年生?」
と…。僕は「3年生です」って答えました。あと、学校名とかお名前も聞かれ
たので、教えてあげました。そんなことをすれば、今なら間違いなく通報さ
れますが、当時は、声かけくらいでは不審者扱いなどされない、そんな時代
でした。
「薫ちゃんは、スカート好き?」「はい、大好きです」「ズボンとス
カートどっちが好き?」「スカートです」「今、スカートの下にブルマ(当時
はスカートの下に見えてもいいようにブルマをはく子がけっこういたそうで
す)はいてる?」「いいえ、はいてないです」「じゃあ、パンツだけなんだ
ね」「はい」「パンツ見えちゃっても平気?」「はい、大丈夫です」「でも、薫ち
ゃん、スカートよく似合ってるね。すごくかわいいよ」「ありがとうございま
す」
「最近は、おじさんの住んでる近くでは、スカートはいてる女の子、あ
んまりいない感じだけど、薫ちゃんは毎日スカートはいてるのかな?」「は
い、いつもスカートです(って思わず嘘をついちゃいました)」「そうかそう
か。でも、薫ちゃんってすごい女の子らしいんだね」「(微笑み:あは、女の
子に見られてる。本当はおちんちんついてるのに…)
「今日は誰と来たの?」「あの、パパとママと僕できました(あ、僕って言
っちゃった…まずいよね)」「薫ちゃん、自分のこと、僕って言うんだ」「は
い、時々…(失敗!今度から私にしよ…)」「でも、そういうのかわいいね。
そんなに女の子らしくてスカートはいてるのに、自分のこと僕なんて」「で
も、女の子なのに(あは、自分で言っちゃった!)僕って、おかしいよね(い
つの間にかおじさんに対する言葉遣いがタメ口になっていました)」
「うう
ん、今、そういう子、多いからね。薫ちゃんは、見た目、すごく女の子らし
いから、僕って言うとかえってかわいいよ」「(微笑み:逆にほめられちゃっ
ら…どうしよう…)「今日の洋服はよそ行きなんだね」「はい、いちばんのお気
に入りなんです(スカート、他には持ってないのに…)」…などとお話をして
いるうちに、何だかすごくどきどきして、恥ずかしくなってきた僕でした。
「ではそろそろ、失礼します」って言うと、「薫ちゃん、おじさんと握手し
ようか」と、おじさんから言われました。「はい」と言いながら、そっと手を
出しました。おじさんの手は大きくて暖かかったです。
そうやって、おじさんとお話や握手をして、おじぎをしてその場を離れ、
パパやママのところに行きました。「けっこうお時間かかっていたね」って言
われました。パパやママに、おじさんとお話していたことを伝えると、「そ
うなんだね。おじさんから女の子に見られちゃったんだ」「よかったわね、薫
ちゃん、優しいおじ様で…。
でも、今は、どこからどう見ても女の子ですも
の」「そうなの?僕、じゃなかった、私って、女の子なの?(私って言っちゃ
った…)」「あらあら、僕から私になっちゃったのね」とママ。「もう、しっ
かり女の子だね…」とパパも…。僕は、何だか、女の子になってることが楽し
くなっていました。さっきまであった「恥ずかしい」とか「どきどき」した気持
ちは、いつの間にかどこかに行ってしまって、その分嬉しい気持ちがうんと
出てきていたんです。
「さあ、そろそろ車に戻ろうか」…パパがそういったその時、ママが「あ、あ
そこにいるおじ様、さっきお話していたおじ様でしょ」と僕にいいました。そ
っちを見ると、おじさんがこっちを見て、僕に手を振っていました。僕も、
おじさんに向かって手を振り返しました。パパとママはおじさんに向かって
おじぎをしていました。
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